影がいるから私がいる
僅かに光が差し込むその光景は、一枚の絵を見ているようだった…。


光…滝…りっちゃん……えっ…


私の目の前の池に、りっちゃんが一糸まとわぬ姿で立っていた…りっちゃんも私が立てた物音に気付いたらしく、体をこちらに向けてしまっていた…。


「キャ~!!!」


私は顔を真っ赤にして後ろを向いてしまった。


「み・海希!どうしてここに!?」

りっちゃんは池の中に身を沈めながら聞いてきた。


「だ・だって…起きたらりっちゃんが居なくて…探しにきたら、え~と…りっちゃんが裸で…」


私が後ろを向きながら答えると、りっちゃんがこっちへ歩いて来るのが、音で分かった。


自分の心臓の鼓動が、100倍くらい速くなったように感じた…。


(え…そんな…りっちゃんダメだよ…。
確かに私たちは恋人同士だけど、まだまだまだそんな事は早いよ…!

あ…でもりっちゃんがどうしてもっていうなら、そんな…私だって拒否したりはしないつもりだけど…。

でもでもでも…キャ~☆)


「…海希…おーい、しっかりしろ~。」


「え…?」

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