影がいるから私がいる
りっちゃんは私を抱き上げて、振り回した。


「り・りっちゃ~ん、恥ずかしいよ~。
降ろして~。」


私のお願いに、りっちゃんは意外にあっさりと私を地面に降ろした。


私が安心した瞬間に、りっちゃんは私を抱き締めていた。


「海希…大好きだよ…。ずっと一緒に居ような…。」


りっちゃんの言葉に私は泣きそうになってしまった。


「うん…うん…。ありがとうりっちゃん…。
私も大好きだよ…。」



こうして私とりっちゃんは晴れて恋人同士になった。


…私達は知らなかったんだ…。
これが許されない恋だったなんて…。

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