影がいるから私がいる
(恋人同士が別れ際にする事って、アレだよね!?

キャ~!!!
とうとう・いよいよ・待ちに待った瞬間が、正に今訪れようとしてるのね…。)


私は目をつぶり、少し顔を上げた。
私が目をつぶると、りっちゃんが肩を掴んできた…。


(し・心臓が別の生き物みたいに、鼓動が速くなってきちゃった…。
ど・どうなっちゃうんだろ!?)


私が目をつぶったまま待っていると、ふいにりっちゃんの右手が私の左肩から離れた。


「?」


その行動を疑問に思っていると、次の瞬間…


―ペチン


「いっったぁ~い!!」

で・でこぴんされたよ私!?

私が驚いて両手でオデコを押さえていると、りっちゃんが笑いをこらえていた。


「何すんのよ~りっちゃーん。」


私が聞くと、りっちゃんが笑いをこらえたまま答えてきた。


「ぷっ…いや…あんまりにも素直に言う事を聞くもんだからつい…。」


りっちゃんの言葉に私はふくれっ面で抗議をした。


「ぶー!!
ひどいよ~!!」


するとりっちゃんは私の頭を優しく撫でて優しい笑顔で、「ごめんな。」って言ってくれた…。

やっぱりりっちゃんは優しいなぁ~。


「よし、それじゃあ遅いから今度こそ寝ようか?」


りっちゃんの提案に私は
「うん、そうだね。それじゃあまた明日。」


私達は互いに手を上げてそれぞれの家路についた。


あーあ、せっかくの機会(チャンス)が…
いや、焦る事は無いよね。恋人同士になったんだから、これからいつでもチャンスがあるしね。

よし、そうと決まったら帰ってしっかり寝よっと…おやすみ、りっちゃん♪

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