明暗フェイス
「・・・」




若い女の子を泣かしてしまった罰の悪さからかおじさんは居心地悪そうに去って行った。




「千明・・お前そんな熱いやつだったっけ?」




純ちゃんが私の肩に手を置く。




キモキングがにやっと笑ったのが見えた。




「・・私が一番驚いてるよ。」




私は、衝動的に出た言葉に少し後悔していた。




こんな小娘に怒鳴られたおじさんはきっとストレスで薄くなってきていた髪の毛が本日更に抜け落ちるに違いない。




そもそも私がおじさんにあんなこと言えた義理じゃないのだ。




私は一度同じようなことをしらすに向かって言ってしまっているのだから。
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