明暗フェイス
喋ることで不安を紛らわそうとしている亜紀の言葉がようやく私の脳内に入り込む。




・・・?




「それ・・詐欺じゃね?
無視しときゃよかったのに」




入り込んだ言葉を解釈し噛み砕いた結果、私の率直な感想はこれだった。




「つ〜か、千明が電話してみたらっつったんじゃん」



亜紀が机を叩いて涙目でこちらを見ている。




「・・そうやっけ?」




私の昨日の記憶は明に関する件しか残されていない。
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