明暗フェイス
「千明散々やもんな。つ〜か、亜紀最低じゃね?」




加奈子が携帯をいじりながら相づちを打つ。




「そうだよ。私がハンバーガー屋で汗水垂らして稼いだ金をさ〜今度会ったら、絶対滅ぼす!!」




私は右手にありったけの力を込めて、机を叩いた。




手の平がヒリヒリする。




わずかに感じる心の痛みのように。




あれから1週間、亜紀は学校を休み続けている。




そんな亜紀に対して私には、やり場のない苛立ちしか感じず、ただただその場ののりで暴言を吐くようになっていた。




あんなクズ




もう一生学校に来なければいいんじゃないすか?




私の心は完全に乾いていた。

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