明暗フェイス
心中は勇ましく、風を斬るように歩いていたのにたどり着いた先は、またしても駅前。




どうあがいても抜けきれない日常にリンクして、自分の行動パターンにさえうんざりしてきた。




・・もう疲れた。




そんな思いに支配されその場にしゃがみこんだ。




「よっ☆鉄拳女」




こっちの絶望とは正反対の明るく親しげな声が背後から聴こえ肩を叩かれた。




どうやら私に向けられたこの声の持ち主




振り返らなくてもピンときた。
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