明暗フェイス
ゆっくりと振り返る。




純ちゃんの能天気な顔とその背後にキモキングの暑苦しい顔が映った。




一瞬にして昨日の出来事が走馬灯のように思い出される。




もはや亜紀よりもリアルな私の中のしらすという存在。




どうしてこの2人を一晩眠っただけで忘れられたのか



・・謎である。




頭の中の混乱を整理するため、一旦沈黙を保った。




純ちゃんは、親しげに声をかけた私に反応がなくて、戸惑いの表情を浮かべる。




キモキングはというと、勿論そんなこと気にする様子もない。
< 86 / 133 >

この作品をシェア

pagetop