【完】華道家の若旦那は、ウブな彼女を離したくない。
「ありがとうございました」
お客さんをお見送りした私は店内に戻ると、お花の香りが漂っていて笑顔になる。
「あっ、小妻さん。ちょっと花束作るの手伝ってくれるー?」
「はい! 大丈夫ですよー」
私は店長に言われ、店長の隣のテーブルを使いオーダーの紙を見て花を選びに行く。花を選び終わると、ラッピングをする。
「ありがとう! うわぁ、助かった〜」
「いえ、大丈夫です」
私、小妻 花陽は実家を出て上京して都内にある花屋さんでアルバイト店員として働いている。今年で四年目になる。