【完】華道家の若旦那は、ウブな彼女を離したくない。
「すみませんー花束の予約ってできますか?」
「はい。大丈夫ですよ。どんな花束にいたしますか?」
「えっと、結婚記念日で……来週の土曜日でお願いします」
予約の花束の情報を予約表に書いていく。
「メッセージカードはお付けしますか?」
「はい。莉音でお願いします」
「わかりました、ではお名前と受け取り時間をお願いします」
予約表に名前と電話番号を書いてもらう。
「【山内】様ですね。受け取りの際は、この予約表をお持ちください。では来週の日曜日、十四時お待ちしております。」
「よろしくお願いします」
お客様をお見送りすると、私は予約をカレンダーにメモをして予約表を当日のファイルに入れた。