【完】華道家の若旦那は、ウブな彼女を離したくない。
「花陽ちゃん……いい?」
「は、いっ」
私が頷くと、貴敬さんがゆっくりと中に入っていく。生まれて初めての行為で味わったことのない痛みが走った。思わず顔が歪んだ。
「花陽ちゃん、もしかして……初めて?」
「は、はい。お恥ずかしい、ですが……」
「俺は嬉しいよ、花陽ちゃんの可愛い顔を俺以外誰も見たことないなんて」
痛かった下腹部は段々と快感に変わっていく。
「大丈夫? 痛くない?」
「気持ち、いいです……っ」
私がそう言ったのを合図に貴敬さんは、激しく動き出した。
「痛かったら、言って」
さっきとは全く違う速さで動いていて、肌と肌がぶつかる音が部屋に響く。
「ほんと、可愛い……」
その言葉と同時に頭の中が真っ白になり、そこからの記憶がない――……。