溺愛ウエディング～最後の夜に授かった赤ちゃんは社長の子、もう二度離さない～

「奏弥さん」

俺と奏弥が廊下で立ち話していると遥さんがカルテを抱え、寄って来た。

「…何だ？遥」

「…相良さんが奏多君のパパなんですか？」

「え、あ・・・うん」

「そうなんですか…」

「そうなんだ…もう三人で暮らしてるらしいよ」

奏弥と遥さんの間に漂う微妙な空気は何だと首を傾げた。

喧嘩でもしているのだろうか？

「そう言えば…二人には子供居ないのか？奏弥は地元の小学生たちにサッカーを教えたりするほど、すげぇ子供スキだっただろ？」
「え、あ・・・まぁね・・・」

「・・・二人共医者だし…忙しいんだな…じゃ俺は帰るよ。またな。奏弥」