溺愛ウエディング～最後の夜に授かった赤ちゃんは社長の子、もう二度離さない～

俺は七海と奏多の居る部屋に戻った。

「ただいま」


「お帰り!!パパ」

俺がパパになって二日目。
まだ、パパと呼ばれるコトに慣れていない俺はテレ臭かった。

「夕食の支度出来てますよ」

「今夜はカレーだな」

「はい」


「匂いで分かった…」

俺は奥の寝室で部屋着に着替え、二人の居るＬＤＫに向かった。

由夢さんと楓ちゃんが住んでいた高級マンションに七海と奏多は二人で暮らしていた。

「いい部屋だな…」

「私の給料ではとても住めない部屋です…」

「・・・俺が居れば…住める部屋だ…お前たちには苦労はさせない…」

「加那斗さん・・・」

俺はダイニングテーブルに用意されたカレーライスをスプーンで掬い、口に運んだ。