溺愛ウエディング~最後の夜に授かった赤ちゃんは社長の子、もう二度離さない~
『キングダイニング本社』

俺は椅子に腰を据え、各部署から上がって来た書類に目を通していた。

自身が七海とよりを戻して、幸せの絶頂に居たから、何も考えず奏弥と遥さんにあんなコト言ってしまい、未だ後悔していた。

「社長、どうぞ」

第一秘書の村上保(ムラカミタモツ)が俺にコーヒーを淹れてくれた。
「すまない…」

彼は常盤の片腕として、ドバイにも付いていた。
「溜め息を付いていますが…やはり、午後からの『エルネ』行かれるのは心苦しいですか?」

「ん、あ…そう言えば…今日だったな…『エルネ』の新店舗視察は…」


老舗百貨店『高屋』と『エルネ』は業務提携してオープンさせた汐留の『高屋エルネ』

その『エルネ』のレストランフロアに『キングダイニング』が新たな形態の和洋中の『バイキングレストラン・フェリーチェ』がオープンする。
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