溺愛ウエディング~最後の夜に授かった赤ちゃんは社長の子、もう二度離さない~
『東亜医科大付属病院』
奏弥が俺に渡したいモノがあると言うので、病院に足を運んだ。
二人で人気のない裏庭が一望できる場所で話をした。
「これ」
「何だ?これは?」

俺は奏弥から白い封筒を受け取った。

封筒の中身を確かめてみれば、『東雲志朗・裕美シューベルトメドレーピアノリサイタル東京公演』のチケットだった。
それもペアチケット。
七海と一緒にリサイタルに来いと言う意味か?
「何で!?お前が裕美と・・・」

「東雲さんと俺は従兄同士なんだ…母が東雲さんの父親の妹でさ・・・裕美さんとは再婚なんだけどね・・・」



「お前・・・裕美に俺達のコト話したのか?」

「いいや・・・裕美さんは最初から知ってた感じだった・・・詳しい話はリサイタルに行って、訊いてみれば?」
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