溺愛ウエディング~最後の夜に授かった赤ちゃんは社長の子、もう二度離さない~
「裕美…お腹の赤ちゃんは大丈夫?」

「大丈夫よ。志朗」

「何かあれば…俺が診るし…安心して…裕美さん。まぁ~二人目だから余裕あると思うけど…」

「そうね…でも奏弥さんが居れば、心強いわ」

「・・・じゃそろそろ時間だ。行こうか?裕美」

東雲さんは身重の裕美さんを労わり、一緒に控室を出て行く。
*******

「…俺達も出よう」

私達三人も控室を出て、観客席に戻る。
奏弥さんの座席は加那斗さんの隣。
奏弥さんの席の隣には淡い黄色のドレスを着た遥さんが腰を下ろしていた。

「お帰りなさい…奏弥さん」


「こんばんわ…遥さん」

「七海さん…奏多君は?」

「あ…俺の実家です…」

「へぇー…」

「最後までちゃんと聴けるかな…不安だ」

「…産科医は大変だな…」

「今に始まったコトじゃないけど…」

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