溺愛ウエディング~最後の夜に授かった赤ちゃんは社長の子、もう二度離さない~
「奏多…いい子にしてるかな?」

「大丈夫さ…奏多は爺ちゃん子だし。七海の頭の中は奏多ばかりだな…少しは俺のコトも考えて欲しいな」

加那斗さんはそう言って、私の肩を抱いた。

「加那斗さんのコトだって、ちゃんと考えてますよ」

「どれぐらい?」

「…これぐらいです」
と私は加那斗さんの頬にキスした。

「部屋に入ったら、もっと甘いキスをしよう・・・七海」

「はい」

最上階に到着。エレベーターから下りれば、熱海の雄大な海の景色が硝子越しに見えた。

二人で硝子の前に立ち、夕映えに染まった海原を眺めた。

< 133 / 136 >

この作品をシェア

pagetop