溺愛ウエディング~最後の夜に授かった赤ちゃんは社長の子、もう二度離さない~
私達三人は皇さんが運転する社用車でパーティー会場である『東京ベイランド』の『ドラゴンホテル・東京ベイ』に向かう。

私は助手席に座っていた。

信号待ち、バックミラー越しに後部座席に座る二人の様子を盗み見た。
加那斗さんはずっと窓枠に肘を付き、外の車窓を見つめていた。

そんな彼を恨めしそうに見る裕美さん。

彼女は私の視線に気づいた。

「・・・加那斗…自分のカラダを売ってお金を稼ぐ風俗の女ってどう思う?」

―――裕美さんは私の過去を知っていた。

何の脈絡もなく質問された加那斗さんは眉を顰めて、訝し気に裕美さんを見た。

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