溺愛ウエディング~最後の夜に授かった赤ちゃんは社長の子、もう二度離さない~
その日の深夜・・・

俺の携帯に父から電話がかかって来た。

「もしもし・・・俺だけど…こんな夜中にどうしたんだ?父さん」

――――加那斗お前…裕美さんが・・・

「裕美がどうしたんだ?」

俺のそばには七海が居た。

――――お前の子供を流産したぞ・・・


「!!?ま、待ってくれ…その子は俺の子じゃない!」

――――この後に及んで…何を言うんだ!!いいから早く来いっ!!彼女の入院先は東亜医科大付属病院だ・・・いいなっ!!

父さんは大声で喚き散らし、電話を切った。

「・・・裕美が結婚を急ぐ理由が分かった…ウィーンの恋人の子を妊娠していたんだ…別れた男の子のを身ごもったまま結婚しようするなんて…何て女だ…」

「加那斗…さん」

「裕美のお腹の子の父親は俺じゃないぞ…七海。お前は信じてくれるよな…」

「うん…」

「七海…ありがとう」

「でも・・・裕美さんの元に行ってあげないと…」

「俺は裕美に話を付けて来る…」

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