溺愛ウエディング~最後の夜に授かった赤ちゃんは社長の子、もう二度離さない~
「裕美お前…一体どういうつもりだ!?」

「…皆、貴方の子だと思ってるわよ…自分の子じゃないと言い張っても…周りはそうは思わないわ…私達、結婚するんだもん」
「最初から…俺をその子の父親にし立てる為に…」

「…残念だけど…東雲さんとは別れたから…」

「・・・相手のオトコの名前か…」

「…東雲さんのお腹の子も私から去ってしまったけど…加那斗貴方は逃がさないわよ・・・」

裕美は点滴針の刺さっていない手で俺の腕を掴んで来た。

「離せっ!!」

俺は裕美の手を振り払う。

裕美はムッとした顔でナースコールのボタンを何度も押した。

「どうしました?林田さん」

ブザーの音を訊いて、外に居た奏弥が入って来た。

「槇村先生、訊いて下さい…夫が流産したのは私のせいだと責めるんです!!」

「それは…相良さん、落ち着いて下さい…詳しい話は後でお話しますから…」

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