溺愛ウエディング～最後の夜に授かった赤ちゃんは社長の子、もう二度離さない～

後輩と元カノ

～加那斗side~

「あれは槇村先生…」

「んっ？どうした？常盤」

俺は隣に座る常盤玲人(ﾄｷﾜﾚｲﾄ）を見つめた。
俺達は社用車で移動中だった。

彼は信号待ちで足を止める三人組の家族連れを見ていた。

「あれは奏弥・・・」
「槇村先生のコト知っているんですか？社長」

「まぁな…同じ学校の後輩だ」
「世間は狭いですね…彼が妻の担当医です」
「へぇー…そうなのか…」

遠ざかる三人の姿。

まさか、奏弥と七海が…結婚してるなんて。

五年振りに帰国して、一番驚いたコトだった。