溺愛ウエディング~最後の夜に授かった赤ちゃんは社長の子、もう二度離さない~
俺は裕美との挙式当日。
全てを捨てて単身でドバイに逃げた。
それから裕美や会社がどうなったかは分からない。あえて、知ろうともしなかった。

ドバイに渡った俺は、投資で稼いだ資産で不動産投資を始め、それが見事に当たり、巨万の富を得た。

仕事でドバイに赴任した大手飲食運営会社『キングダイニング』ドバイ支店支社長の常盤と知り合い、意気投合。
その後の『エルネ』のコトを彼の話から訊いた。
『高屋エルネ』は『高屋』の副社長・高屋雅樹(タカヤマサキ)さんのおかげで無事にオープン。
しかし、翌年の五月・彼は事故に遇いに植物人間となった。
彼を失った『高屋』は経営不振に。我が会社もその影響を受けて不振に陥り、社名こそは残ったが『周防ホールディングス』に吸収されてしまった。

日本に帰国したのは常盤の強い勧めだった。
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