溺愛ウエディング~最後の夜に授かった赤ちゃんは社長の子、もう二度離さない~
「三つ子を身ごもった奥さん優先なのは分かるが…本当にこれでいいのか?」

「はい…妻に付き添いたいので」

今の常盤は奥さんのコトしか頭になかった。
会社のコトよりも七海のコトしか考えていなかった俺と重なる。


「…ネットニュースでも流れているだろ?挙式当日に逃げたクズの花婿が『キングダイニング』の社長に就いたって…」


「でも、それは…」

常盤は俺の話を信じてくれた。

挙式当日に花嫁を捨てた花婿。
その事実だけが独り歩きしてしまい、俺は世間ではクズ認定されてしまった。

俺自身は七海とのキモチを貫きたかっただけなのに。

そして、未だ俺は独身。
まさか…後輩に七海を奪われるなんて…

「どうしました?社長…顔が青いですよ」

「別に…」

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