陰キャの渡瀬くんは私だけに甘く咬みつく
恋する気持ちと練習
○
「ということなので、告白はやっぱりできません。なので相談に乗って?」
翌日早速「告白出来た⁉」と聞きに来た椎菜さんと、同じことを聞きたそうにしている花穂にそう答えた。
「……」
「……」
ジト目と無言。
二人から返ってきたのは全く同じ反応。
無言なのに息が合ってるって、なんかすごいね。
「……はて、椎菜さん。あたしは告白しろ、話はそれからだと言った記憶があるのですが……?」
「そうですねぇ花穂さん。あたしもそれを聞きながら頷いていた記憶がありますよ?」
何かの解説のように話し出す二人に、あたしは戸惑いつつも黙って返事を待っていた。
「それがなんですか? 陰ヒロが自分から言いたいから待ってと言うから告白出来ない?」
「そうですね、あたしもそう聞こえました。――だったら今告れよ、と言いたいですね」
二人で頷きあって、同時にこちらを見た。
『ホントにそれで良いの?』
声までピッタリそろうからビックリだ。
目をパチパチさせてから何とか「うん」と返事をする。
「そっか……」
「じゃあ仕方ないのかな……」
そのまま攻め立てられそうな雰囲気もあったけれど、予想に反して二人はアッサリ引き下がってくれた。
「ということなので、告白はやっぱりできません。なので相談に乗って?」
翌日早速「告白出来た⁉」と聞きに来た椎菜さんと、同じことを聞きたそうにしている花穂にそう答えた。
「……」
「……」
ジト目と無言。
二人から返ってきたのは全く同じ反応。
無言なのに息が合ってるって、なんかすごいね。
「……はて、椎菜さん。あたしは告白しろ、話はそれからだと言った記憶があるのですが……?」
「そうですねぇ花穂さん。あたしもそれを聞きながら頷いていた記憶がありますよ?」
何かの解説のように話し出す二人に、あたしは戸惑いつつも黙って返事を待っていた。
「それがなんですか? 陰ヒロが自分から言いたいから待ってと言うから告白出来ない?」
「そうですね、あたしもそう聞こえました。――だったら今告れよ、と言いたいですね」
二人で頷きあって、同時にこちらを見た。
『ホントにそれで良いの?』
声までピッタリそろうからビックリだ。
目をパチパチさせてから何とか「うん」と返事をする。
「そっか……」
「じゃあ仕方ないのかな……」
そのまま攻め立てられそうな雰囲気もあったけれど、予想に反して二人はアッサリ引き下がってくれた。