榊一族

人々

それから主とさんざん語り合っていたら夕食の時間にったので、料亭らしき部屋に案内された。

「ささ、こちらに座ってくれ。」
「ありがとうございます。」

和室で掘りごたつになっていた。

すると続々と人が入ってくる。似たような男女がそれぞれの席に座った。40代から赤ん坊まで幅広くいる。

「よし、みんな集まったな。紹介しよう、この前話をした探偵の中谷さんじゃ。中谷さん、わしの家族を紹介しよう。」

主はあたりを見まわした。

「妻はもう知っておるな。妻の向かい側から長男の優之介、嫁のえりさん、孫の将平、優樹奈、亜樹奈じゃ。そして優樹奈の婿の直希さん、そしてひ孫の真由じゃ。」

へえ、主は曽祖父ということか。

「はじめまして、よろしくお願いいたします。」

長男は真面目だな。仕事帰りか、きちっとしたスーツに身を包み、姿勢よく座っている。しかし笑顔がなく、主に面立ちが似て、鋭い目が光っていた。

「こんばんは、探偵さん。優之介の妻のえりです。よろしくお願いしますねえ。」

美人だな。ルパン三世にでてくる不二子ちゃんのような色気丸出しの体型で露出度の高い服を着ていた。
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