榊一族
天才画家『美鈴 秀』
俺は主の部屋で事件のことについて話していた。

「わしの家族はみんな個性豊かな者ばかりじゃろう？しかしそれゆえいろいろあるんだがな。

さて…なにからはなそうかのう…よし、あの絵のことから話そう。そうじゃ、田中さん、今度は先程の絵とあのアルバムの写真を持ってきてくれ。」
「かしこまりました。」

え？それだけでわかるのか？この家政婦さんはすごいな。

家政婦さんが持ってきてくれたのはさっきの女性の絵と画家の写真だった。画家の写真は、周りには榊一家が正装をして写真に写っていた。

「この中央の画家はご存知かな？」

主が中央にいるある人を指す。

この人は確か、天才画家と呼ばれた人だ。俺も知っている。

「美鈴秀さんですよね？確か人物画で数々の賞を総なめにした若き新人芸術家として知られていますね。」

確か、テレビで放送されていたのを見たことがある。

「さすが、その通りじゃ。６年前に亡くなったが。わしは美鈴さんに自分の肖像画を依頼したんじゃ。」

主は細かく６年前のことを話してくれた。
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表紙・目次

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