榊一族
『てめえ、澄ました顔してやるじゃねえの。』
『あなたは誤解しているだけなんです!私はやっていない!』
『へーえ、じゃあこれは?どう説明すんだよ?』
いつもふざけておる龍之介のあんな表情はその時初めて見た。
その時、なにかお守りのようなものをもっていたのう、あやつは。
それを差し出したとき美鈴さんの表情が変わったのじゃ。
まるで雷に打たれたような感じじゃった。
『ほーらみろ、やっぱりおまえがやったんじゃねえか。』
龍之介は心底怒っておった。
『どうかしたのか?』
わしは二人に尋ねたが、美鈴さんは何も言わなかった。
『なんでもねえよ、親父。でもこの男は危険なやつだぜ。』
龍之介はそれだけ美鈴さんにお守りのようなものを返すと去ってしまった。
以来、あの事を聞いても話題にはせなんだ。美鈴さんも。
『あなたは誤解しているだけなんです!私はやっていない!』
『へーえ、じゃあこれは?どう説明すんだよ?』
いつもふざけておる龍之介のあんな表情はその時初めて見た。
その時、なにかお守りのようなものをもっていたのう、あやつは。
それを差し出したとき美鈴さんの表情が変わったのじゃ。
まるで雷に打たれたような感じじゃった。
『ほーらみろ、やっぱりおまえがやったんじゃねえか。』
龍之介は心底怒っておった。
『どうかしたのか?』
わしは二人に尋ねたが、美鈴さんは何も言わなかった。
『なんでもねえよ、親父。でもこの男は危険なやつだぜ。』
龍之介はそれだけ美鈴さんにお守りのようなものを返すと去ってしまった。
以来、あの事を聞いても話題にはせなんだ。美鈴さんも。