榊一族
「もう○×の書類仕上げたの?!さっすが俺様の部下じゃ~ん!…え?ダメダメ、そこの○×は…」

話が専門的すぎてわからない。

「おじさまって酔ってても気は確かだから大丈夫だよ。」

亜樹奈さんが俺に言った。

「オッケー!じゃ~ねー!」

次男は電話を切って亜樹奈さんに渡した。

「ありがとな~アッキーナ、流石俺様の姪だぜ…」

そして次男は机に突っ伏して寝てしまった。

「あーあ。ゴメンねお兄さん。ちょっと電話貸して。」

亜樹奈さんは内線で兄の将平君を呼んだ。

「ゴメンね。おじさま酔うとたまにこーやって寝ちゃうんだけど寝ると絶対起きないからさ。あたし今お兄ちゃん呼んだからお兄ちゃんに運ばせるね。」

でも亜樹奈さんはちっとも嫌そうではなかった。

「でもお兄さん、美鈴さんそっくりだね。」

亜樹奈さんも俺の顔を見て不思議そうに言った。

「そんなに似てますか?」

「うん、超似てる!でもおじさまとママとおばさん達には言わない方がいいよ。」

「何故ですか?」

「怒るから。」

亜樹奈さんはそっと言った。

その時、ドアが開いて将平君が入ってきた。
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