榊一族
するとまた足音がした。

「遅くなってすまぬ。どうかな?何かわかったことは。」

主が入ってきた。

「はい、いくつかあります。絵と日記です。」

俺は発見したものの一部始終を語った。えりさんからきいた話もしたが、宝のことは伏せておいた。

「そうか…」

「この桜の君というのはあの絵と関係あると思うんですが…」

まぁまず関係あると見て間違いないな。

「その様じゃな。絵の女性とよく似ておる。」

主は絵を見て言った。

「絵の女性は…おそらく桜子じゃ。」

やはり主もそう思うか。

この絵の女性の顔つきがどうも桜の君を思わせるような…

ということは…

桜の君は桜子さんなのか?!

「しかしもう昼じゃ。一旦休憩して昼食をとろう。」

主はそれ以上何も言わなかった。

俺は時計を見たらすっかり12時を過ぎていた。

俺と主は絵を置いて下に降りていった。

そして俺たちは居間で景色を見ながら上手い昼食を食べていた。

「おいしかったでしょう?この季節のお料理は私特に好きですのよ。」

「僕もです。」

俺と夫人、主は食べ物の話をしていた。

すると…
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