榊一族
すると…

「ふあーあ、おっはよー。」

将平君が目をこすりながら挨拶した。

「将平、もう昼じゃ。」

「ああ、ごめんごめん。だってさ、昨日遅くまで歌詞考えてたんだよ。ああ、さっちー、俺今日夜おせえから飯いらねえから。」

「はい、わかりました。」

こいつは長男よりも次男に似ているな。

「将平!もう、早く起きなさい!」

えりさんが怒る。

「わりい、飯は?」

「お兄さん、ここに用意したわ。」

優樹奈さんが一人前のお盆をテーブルに用意していた。

「おう、サンキュー。真由、おはよ。」
優樹奈さんは真由ちゃんを抱っこして椅子に座っていた。

そして将平君は頭をかきながら向こうの席に行った。

長男兄妹は仲がいいんだな。

そして俺は引き続き仕事部屋で調査することにした。

「ふむ…やはり手がかりは日記と絵じゃな。」

「そのようですね。」
するとどこからともなく長女が現れた。

俺と主はびっくりした。

いつの間に来たんだ?!

「桜子、中谷さんにお話ししてあげなさい。わしは席をはずそう。」

「いいえ、お父様も気になるでしょうから話しますわ。でも決して誰にも申し上げないでくださいね。」

長女はその場で話し始めた。
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