榊一族
「さっき重要な手掛かりを龍之介さんが見つけてくれましたよ。」
「よかったわ。我が儘な子ですけどお願いしますね。」

そう言って時子さんは出て行った。

しばらくすると声が廊下から聞こえた。

「へえーおじさま探偵さんの相棒になったんだ!」

「おう!なかなか面白いぜ豊は!俺が気づかないとこまで見つけてくれるし!」

そう言って部屋のドアを開けた。

「たっだいまー!」

「おかえり。」

「お兄さんお疲れ様。」

亜樹奈さんはかなり派手な制服姿だった。ネックレスもブレスレットがじゃらじゃら言っている。カバンにも。

「ありがとうございます。お帰りなさい。」

「ただいまー。おじさまをよろしくね。おじさますっごい感が鋭いからいろんなとこで役に立つと思うよ。」

「アッキーナ、いいこと言うなあ!」

次男は亜樹奈さんを叩く。

「まあね。じゃ、あたし宿題があるから。」

亜樹奈さんは嬉しそうに出て行った。

宿題?
さぼりそうに見えて意外に真面目なんだな。

「あいつ結構真面目だよ。自分のわがままでエリート学校の進学を蹴ったけど親父がゆるしてくれたからっていつも一生懸命勉強してる。そんでいつも1番らしいからな。」

龍之介が言う。
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