GET BACK TOGETHER
「絵麻もそれの方が良いかも。ずっと前に進めてないならね」
「……」
「私みたいになった方がスッキリするよ?」
私も沙希ちゃんみたいに一瞬で冷めてしまうのだろうか。
一瞬で、この六年引きずり続けた想いを消せるのだろうか。
なんて考えていた時、視界に映りこんだ姿に一瞬で意識を持っていかれた。
遠目からでもわかる。
「光輝……」
「え?何処?」
沙希ちゃんには見えていないようでキョロキョロ人ごみを見渡している。
あそこだよ、あそこ。
道路の向こう側。
私は昔から彼を見つけるのが得意だ。
あの頃から私には彼だけ違って見える。
例えば百人の人混みの中にいたとしても、すぐに見つけられるくらい光輝だけ違って見えるの。
スラッと伸びた手足。
少し色素の薄い柔らかい髪。
少し垂れた目尻のお陰か、いつも優しく見える目。
「……」
「私みたいになった方がスッキリするよ?」
私も沙希ちゃんみたいに一瞬で冷めてしまうのだろうか。
一瞬で、この六年引きずり続けた想いを消せるのだろうか。
なんて考えていた時、視界に映りこんだ姿に一瞬で意識を持っていかれた。
遠目からでもわかる。
「光輝……」
「え?何処?」
沙希ちゃんには見えていないようでキョロキョロ人ごみを見渡している。
あそこだよ、あそこ。
道路の向こう側。
私は昔から彼を見つけるのが得意だ。
あの頃から私には彼だけ違って見える。
例えば百人の人混みの中にいたとしても、すぐに見つけられるくらい光輝だけ違って見えるの。
スラッと伸びた手足。
少し色素の薄い柔らかい髪。
少し垂れた目尻のお陰か、いつも優しく見える目。