GET BACK TOGETHER
光輝はコーヒーの苦味が苦手で、外食の時はいつも紅茶やジュースを飲んでいた。
お互い、好きな飲み物も変わっていないようだ。


「絵麻はクロワッサン一個だけ?足りる?」

「うん。でもサラダ食べたよ」

「ダメ、少なすぎる。だから絵麻は細すぎるんだよ。もっと食べて」

そう言いながら光輝が自分のお皿から私のお皿にウィンナーやらオムレツやらを勝手に乗っけてくる。

「えっ!光輝のが無くなっちゃう!」

焦って返すと光輝はプッと噴き出した。

「ビュッフェなんだから無くなんないよ。ホラ、沢山食べて」


一緒にビュッフェを食べて、穏やかな時間。

私は彼女の代わりかもしれないけれど、光輝とこんな時間が過ごせることが嬉しい。


周りはカップルと家族連ればかり。

今の私達、恋人同士にしか見えないよね?

なんて勝手に考えて嬉しくなる。


この後はどうするのかな……。

まだ私と居てくれるのかな……?

クリスマスを私とずっと過ごしてくれるのかな……?
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