GET BACK TOGETHER
『正月くらい帰ってきなさい!』


母からだった。

光輝がかけてくれるわけ、ないよね……。




「絵麻はいつ嫁に行くんだ」

落ち込んだ気持ちのまま実家に帰ると、第一声目にお父さんから出てきた言葉に更に気持ちは沈む。

帰ってくるといつも聞かされるこの台詞。
分かっていても凹む。

「……予定は無いです」

「孫を抱く日はいつのことやら」

「……」

「光輝君にフラれてから誰かいい人いないわけ?」

今度はお母さん。

「……いません」

「まぁ、相手がいたら連れて帰ってくるわよね」

私も思っていたことをお母さんが言った。

「光輝君は好青年だったし、頭も良かったし、イケメンだったしねぇ」

お母さんが記憶の中の光輝を思い出しながら染み染み言った。

そうだね。
都内ナンバーワンの進学校に行ってたしね。

「最初に出来た彼氏のスペックが高すぎたわね」

私もそう思う。
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