GET BACK TOGETHER
私は大知さんから手を離して光輝から顔を背けた。

お願い……私を無視して通り過ぎてーー……


「こんばんは。よく会いますね」

私の思いも空しく、光輝が私達に声を掛けてきた。


「こんばんは」

大知さんがそれに返した。
だけどその声は聞いたこともないくらいの冷たさを感じた。

「こんばんは……」

声を掛けられてしまったので、私は声を掛けてきた理由も分からないままだがとりあえず顔を向けて返した。

光輝を見ると動揺することもなく笑顔だった。

でも彼女の顔は怖くて見れない。


「彼女?」

大知さんがまさかの質問を光輝にした。

焦点がグラつく。


「はい」


すぐに耳に届いてきたのは迷うことなく放たれた言葉。
光輝は何て答えるの?なんて考える時間も無いほど即答した光輝。
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