GET BACK TOGETHER
だって一人になりたくない。

一人になった瞬間、また泣き出す自分が見えている。

誰かに傍に居て欲しい……




大知さんが連れてきてくれたのはイタリアンのお店だった。
すごくお店は混んでいてお客さんで一杯だった。

パスタを食べてみると人の多さの理由が分かった。

凄く美味しい。
そりゃこんなに混雑しているのにも納得。

でも美味しいのに食欲は沸かない。


「絵麻ちゃん、無理して食べなくて良いからね」

大知さんはもう食べ終わっていたが、私の皿にはまだ半分ほどのパスタが乗っかったままだった。

「でも食べないとーー……」

私は自分の口から出そうとした言葉にハッとして固まってしまう。

「どうしたの?大丈夫?」

固まる私を心配そうに覗き込んだ大知さんに気付くと我に返り、笑顔を張り付けた。

「はい、大丈夫です」
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