GET BACK TOGETHER
 

寒気を感じて目を開けた。
カーテンの隙間から柔らかい朝の陽射しが射し込んでいる。
どうやら私はあのままローテーブルで泣きながら眠ってしまったようだ。
泣きすぎのせいか頭痛がして頭を押さえた。
ふと時計を見ると朝の六時。

そういえばお風呂にも入ってないし、今日は仕事だと気付くと、慌てて私は立ち上がった。


シャワーを浴びた後、キッチンに入った。
ご飯は、食べる気力も沸かない。
サプリメントが目に入ったので私はそれを飲んだ。




結局私は着信拒否にすら出来なかった。
光輝から連絡が来るのを待っている私。
光輝から連絡が来ることなんてもう二度と無いのに。




「おはよう、絵麻ちゃん」

「おはようございます……」

会社に着くと大知さんが声を掛けてくれたが、昨日のことが気まずくて真っ直ぐ見られない。

すると突然手を掴まれた。

「え?」

焦って目を向けると、その上にはぽんっと温かいココアの缶が乗せられた。
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