GET BACK TOGETHER
「な、何を?」

「すっ惚けないで!赤ちゃん、本当に居るの!?」

朋ちゃんが私の腕を掴みながら叫んだ。

沙希ちゃんも反対の腕を掴む。


「絵麻、言って!」
「絵麻!話して!」


二人は私に詰め寄る。

二人には、やっぱり黙ってはいられない……。


「……いる……ごめん……」

俯いて白状すると二人からは深い溜め息が聞こえてきた。


「高遠君が絵麻と連絡を取りたいって。とりあえず状況が掴めるまで絵麻の番号は教えないって返したけどね」

朋ちゃんが言った。

もしかして、私の言葉を信じてくれた……?

私が番号を変えたから繋がらなくて、私の親友の二人に連絡を取ったの……?

私は慌てて顔を上げる。

「こ、光輝はなんて……」

「絵麻と連絡が取れるまで、私達に掛け続けるって」

沙希ちゃんが言った言葉に私は目を見開く。


光輝……私を信じてくれたんだ……。
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