GET BACK TOGETHER
私は明後日まで入院することになった。
朋ちゃんと沙希ちゃんが一階にある売店で色々買ってきてくれて入院準備をしてくれた。
その間、大知さんは私の傍に居てくれた。

「ごめんなさい……迷惑ばかり掛けて……」

「迷惑なんかじゃないから」

大知さんは微笑んでくれた。
大知さんはいつも優しい。

「そうだよ」
「うんうん」

それに沙希ちゃんに朋ちゃんも。

私は何も話さなかったのに。

苦しくて下を向いて俯く。

すると誰も話さなくなった。

部屋には静寂が下りる。




『ブブブブブ……』


静まり返った部屋に聞こえてきたのはバイブ音。


「誰か電話鳴ってる」

「あ……私の携帯だ……」

私がそう言うと沙希ちゃんが慌てて携帯をポケットから取り出した。
そして画面を見ると何故か目を見開いた。
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