GET BACK TOGETHER
でもね、結婚式なんて大事なこと、せめて自分で連絡を寄越さない?
それにそんなに呼ぶ人が居ないなら、家族や親戚だけの家族婚にすれば良いのに。

と普通の人ならこう考えて、沙希ちゃんのように参加する気にもならないだろう。

「でもさ、中学の同級生とも会えるよ?同窓会みたいじゃない?まだしたことないし、楽しそうじゃない?だから一緒に行こう?」

『どうしてそんなに行きたいわけ?何か理由があるのー?』

沙希ちゃんはわざとらしく語尾をあげた。

そう、私には理由がある。


「……光輝《こうき》も来るって聞いたから……」

光輝は私の元彼、高遠光輝《たかとおこうき》。

私がずっと引き摺っている恋の相手。

私が結婚式に行きたい理由。


『絵麻、まだ引き摺ってたの!?あれって何年前だった!?』

驚きながらも呆れたような沙希ちゃんの声が届いてきた。


「……そうだよ、あれから六年経ったよ……。でも諦められないの……。だから一緒に行こう?」

『えーーー!でも友人でもない人にお金使いたくなーい!』


気持ちは分かる。

私だって払いたくない。

でもね、引けないの。

このチャンスを逃したら、光輝にはもう会えないかもしれないから。
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