GET BACK TOGETHER
すぐに俺を見る……いや、睨んで不愉快そうに顔を顰めた。

やっぱりその顔にその態度、絵麻のお腹には俺の子供がいるのか?

「こんな所で何してるわけ?」

俺を明らかに敵視している。

絶対にそうだ。
絵麻のお腹には俺の子供がいると確信した。

「絵麻と連絡を取りたいんです」

俺は縋るように見るけれど、

「君と連絡を取りたくないから彼女は番号を変えたって分かってるでしょ?君とはもう二度と会いたくないって彼女は言ってた」

男はどんどん俺を突き放していく。

俺は恥じらいも躊躇いもなく頭を下げる。

「お願いします!教えてください!」

俺は沢山人が通ることにも、視線を自分に感じても、気にせずに頭を下げ続けた。

「彼女の家に行けば良いだろ?」

頭上から聞こえるのは冷たい声。

「……何も知らないんです。電話番号しか知らなかったんです……。でもその番号も変わってて……」

「身体の関係もあったのに彼女の家も職場も君は知らないんだね」

鼻で笑われても何を言われても俺は何も言えない。

だってその通り。

俺は今の絵麻のことを何も知らない。
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