GET BACK TOGETHER
夜、絵麻はまた叫び始めた。
薬を口移しで飲まそうとしたが、口に押し込むと吐かれてしまった。
もうこの手段も通じない。

俺は絵麻にずっと言い続けた。

雪那はただの同僚だって。

俺が好きなのは絵麻だけだって。

でも絵麻は離してと泣き叫び続けた。

絵麻は夜中の一時に泣き叫び疲れてやっと眠ってくれた。

とりあえず俺は一息ついてソファベッドに横になって考える。

雪那の名前を聞いてこうなった。

仕事を変えるべきか……

俺が仕事を変えたしていずれまた同じような状況に陥った時、絵麻はどうなるのだろう……

逃げるという手段を取るべきか。

俺は絵麻が乗り越える強さが無いとまたいつかこんな状態に陥るとも思う……

そんなことを考えていたらまた泣き叫ぶ声。

その日もロクに眠れなかった。




次の日。
朝、絵麻をいつものように起こしに行く。
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