GET BACK TOGETHER
だが今日も布団を被ったまま出ようともしない。
とりあえず朝食をトレーに乗せ、ベッドの横のテーブルに置いて俺は部屋を出た。

三十分後、様子を見に戻るが、朝食は手は付けられていない。
絵麻に話をしていたら絵麻が急に叫び出して朝食のトレーを俺に投げつけてきた。
オレンジジュースとサンドイッチで俺の服はグチャグチャ。
そして絵麻はまた布団の中に戻る。
俺は服を着替えに絵麻の部屋を出る。

病院に連れていきたい。
だが連れて行ったら入院になるだろうか。
入院はさせたくない。
きっと薬を投入されたりする。
暴れたら両手首、両足首を拘束されるかもしれない。

そんな姿の絵麻、見たくない……。


やっと絵麻が出てきたと思ったらリビングのドアに向かっていた。
俺は慌てて追い掛けると絵麻はトイレに入った。

絵麻がトイレに向かうのも怖い。
俺は玄関のレバーのロックも掛けて簡単に出られないようにした。

昼前に昨日注文した鍵が届いた。
これで少しは気が休めるか……。
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