GET BACK TOGETHER
何を言うんだ。
俺がお前に頼んだのは絵麻を責める言葉じゃない。


「アンタみたいな女が一番嫌い!可愛くしてれば男に守って貰えるって思ってる女!」


止めろ……

止めたいのに、依然身体も動かないし、声も出ない。

すると絵麻が雪那にゆっくりと顔を向けた。


「光輝のことも考えずに光輝の家に居座って!」


止めろ……勝手なことを言うな……


視界の中の絵麻の顔がどんどん青ざめていく。
唇も瞳も肩も震えている。


絵麻、大丈夫……
絵麻のせいじゃない……

そう言いたいのに目の前がグルグル回る。


俺が不安を感じたせいだ。

絵麻のせいじゃない。

全部俺のせいにして良いんだ。

だから自分を追い込まないで。

それだけはしないで。
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