闇夜ヨルの恐怖記録2
終わりのホームルームが終わり、担任教師が教室から出ていったとき、4人がぞろぞろとマサシの机に近づいてきた。


マサシはみんなが集まったのを確認してからボードゲームを机に広げる。


「あたりに止まったら、本当に才能を返してもらうからね」


チナが念を押す用に言う。


マサシは呆れたため息を吐き出した。


「わかってるって」


答えながら、前回まで進んでいた位置にコマを設置していく。


次のあたりのマスまで20マスくらいある。


今度はこのマスに止まってヒデアキかノリコの才能のどちらかをいただくつもりだ。


「ちょっとサイコロを見せてもらうわね」


ノリコがそう言うと机の上のサイコロを念入りに確認しはじめた。


「なにしてんだよ」


マサシは思わずサイコロを取り返しそうになるが、グッと我慢した。


あのサイコロ自体に仕掛けはなにも施していない。


見られたってバレることはないのだ。


「特になにもないみたいね」


それでもノリコは慎重そうにボードを見つめている。


「そんなに調べたって、ただのボードゲームだぞ」


「そんなのわからないでしょ。マサシがイカサマをしているかもしれない」


ノリコは容赦なく言い放つ。
< 103 / 150 >

この作品をシェア

pagetop