闇夜ヨルの恐怖記録2
顔を確認してみるとたしかにニキビができている。


お菓子を食べ過ぎたんだろうか。


チッと舌打ちをしてニキビを潰そうとすると、腕を掴まれて止められていた。


「潰すのはやめてくれ。跡が残ったから消えるのに時間がかかる」


止めたのはヒデアキだった。


「なんだよお前。俺に指図するのかよ」


「ついで教えておいてやるけれど、筋肉が落ちてきてる。ちゃんとトレーニングしてるのかよ」


自分の言葉を無視されたマサシはヒデアキの手を振り払った。


パンッと肌を打つ音が響いて、みんなの私語が止まる。


「うるせぇ、俺に指図すんな!」


マサシは怒鳴り声をあげて大股で教室から出ていったのだった。
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