闇夜ヨルの恐怖記録2
☆☆☆

首橋の歴史は本物だった。


ついでに、このメガネも本当に歴史を見ることができるとわかった。


「お母さん、使ってないメガネケースってない?」


帰宅してすぐ、リビングで洗濯物をたたんでいた母親に声をかけた。


「メガネケース? あるけど、どうするの?」


「割れやすいものを入れておきたいんだ」


適当に嘘をついて、プラスチックのメガネースを出したもらった。


それは透明で、ピンク色のメガネ拭きもセットになっていた。


「これは僕の宝物だ」


メガネケースにメガネを入れたクニヒコは大切そうに、机の鍵のかかる引き出しにしまったのだった。
< 25 / 150 >

この作品をシェア

pagetop