闇夜ヨルの恐怖記録2
☆☆☆
翌日、メガネをかけて街の中を探索しようと思っていたクニヒコだったがあいにくの雨だった。
仕方なく、「今日はどこにも行かずに引っ越しの準備をしなさい」と言われたことに素直に従った。
クニヒコが暮らしているのは築40年目になる借家で、管理者が建て直したいのだと申し出ていた。
そのためクニヒコたち家族は一旦近くのアパートに引っ越しをして、建て直しが終わった頃にまた戻ってくることになっていた。
その頃にはこの家はなくなっていて、もっと綺麗で立派な家に変わっているという。
それはクニヒコにとって楽しみなことのひとつだった。
「そろそろ本も片付けないと」
引っ越し予定日は2日後。
もうほとんどの荷物をダンボールに詰めていたが、歴史書だけは最後まで残っている。
分厚い本を一冊手にとり開いてみると、戦国時代について書かれたページだった。
瞬間的に生首を思い出してページを閉じる。
文字で見たり絵で見たりして知っている気になっていたけれど、実際目の当たりにすると大違いだ。
クニヒコは深く考え悩むような表情を浮かべて、本を大切にダンボールに詰め込んだのだった。
翌日、メガネをかけて街の中を探索しようと思っていたクニヒコだったがあいにくの雨だった。
仕方なく、「今日はどこにも行かずに引っ越しの準備をしなさい」と言われたことに素直に従った。
クニヒコが暮らしているのは築40年目になる借家で、管理者が建て直したいのだと申し出ていた。
そのためクニヒコたち家族は一旦近くのアパートに引っ越しをして、建て直しが終わった頃にまた戻ってくることになっていた。
その頃にはこの家はなくなっていて、もっと綺麗で立派な家に変わっているという。
それはクニヒコにとって楽しみなことのひとつだった。
「そろそろ本も片付けないと」
引っ越し予定日は2日後。
もうほとんどの荷物をダンボールに詰めていたが、歴史書だけは最後まで残っている。
分厚い本を一冊手にとり開いてみると、戦国時代について書かれたページだった。
瞬間的に生首を思い出してページを閉じる。
文字で見たり絵で見たりして知っている気になっていたけれど、実際目の当たりにすると大違いだ。
クニヒコは深く考え悩むような表情を浮かべて、本を大切にダンボールに詰め込んだのだった。