闇夜ヨルの恐怖記録2
☆☆☆
カオリから聞いた話と自分が見たものを、すぐに両親に知らせることになった。
ここへ引っ越してきた当日に猫の夢をみたことも、ついでに話した。
猫とはいえ、亡霊がいるアパートに半年も暮らしてるなんてとてもじゃないけれどできない。
「それは本当のことなの? 隣のカオリさんって人が、クニヒコを驚かせるためにつくった話じゃなくて?」
サラダを食卓に並べながら母親が言う。
「そんな嘘言うわけないだろ! それに、この辺で野良猫がいなくなったことはお母さんたちだって知ってるはずだ!」
クニヒコはテーブルに身を乗り出して訴えかけた。
「ねぇお父さん、俺の話しちゃんと聞いてる!?」
椅子に座って夕刊を読んでいた父親が、渋々と言った様子で顔をあげてクニヒコを見た。
「聞いているよ。でもな、ここにクラスのはほんの半年だ。少し我慢するだけでいいんだぞ?」
「なに言ってんのさ、半年も暮らすなんて無理だよ! お父さんとお母さんは猫を見てないからそんな風に言えるんだ!」
「クニヒコ。引っ越しっていうのはそう簡単に何度もできるもんじゃないんだ。転勤族の人なら会社が用意したアパートなんかがあるかもしれないけれど、お父さんはそうじゃない。全部自分で準備しないといけないんだぞ」
「それなら、このアパートの他の部屋に移動させてもらおうよ! 他にも空き部屋があるでしょう!?」
「このアパートはもう満室なのよ」
母親の言葉にクニヒコは愕然として目を見開いた。
カオリから聞いた話と自分が見たものを、すぐに両親に知らせることになった。
ここへ引っ越してきた当日に猫の夢をみたことも、ついでに話した。
猫とはいえ、亡霊がいるアパートに半年も暮らしてるなんてとてもじゃないけれどできない。
「それは本当のことなの? 隣のカオリさんって人が、クニヒコを驚かせるためにつくった話じゃなくて?」
サラダを食卓に並べながら母親が言う。
「そんな嘘言うわけないだろ! それに、この辺で野良猫がいなくなったことはお母さんたちだって知ってるはずだ!」
クニヒコはテーブルに身を乗り出して訴えかけた。
「ねぇお父さん、俺の話しちゃんと聞いてる!?」
椅子に座って夕刊を読んでいた父親が、渋々と言った様子で顔をあげてクニヒコを見た。
「聞いているよ。でもな、ここにクラスのはほんの半年だ。少し我慢するだけでいいんだぞ?」
「なに言ってんのさ、半年も暮らすなんて無理だよ! お父さんとお母さんは猫を見てないからそんな風に言えるんだ!」
「クニヒコ。引っ越しっていうのはそう簡単に何度もできるもんじゃないんだ。転勤族の人なら会社が用意したアパートなんかがあるかもしれないけれど、お父さんはそうじゃない。全部自分で準備しないといけないんだぞ」
「それなら、このアパートの他の部屋に移動させてもらおうよ! 他にも空き部屋があるでしょう!?」
「このアパートはもう満室なのよ」
母親の言葉にクニヒコは愕然として目を見開いた。