闇夜ヨルの恐怖記録2
☆☆☆
次の日の学校はずっと気分が落ち込んでいた。
思い出すのは押入れの中から飛び出してきた猫の姿ばかり。
ライバルのタカシがクラスの中心になってみんなに勉強を教えていても、今のクニヒコにはなにも見えていなかった。
「クニヒコ君。今日は元気がないみたいだけど、どうしたの?」
見かねたハルカが声をかけてきたのでクニヒコはようやく顔をあげた。
「すごいクマ。眠れてないの?」
「あぁ、うん……」
カオリから聞いた猫の話のせいでほとんど眠れなかった。
1度眠りについても、猫の夢を見て飛び起きてしまったのだ。
「なにか心配事とかあるの? 相談に乗るよ?」
ハルカにそう言われて一瞬猫の話をしてしまおうかと思った。
きっと誰かに話せば気分がスッキリするはずだ。
けれど喉元まで出かかった言葉は結局出てくることがなかった。
ハルカは怖いものが苦手だし、猫の亡霊なんて信じてもらえるかどうかわからない。
「ううん、いいんだ」
「でも」
「本当に大丈夫だから」
クニヒコはそう言って、また机に突っ伏してしまったのだった。
次の日の学校はずっと気分が落ち込んでいた。
思い出すのは押入れの中から飛び出してきた猫の姿ばかり。
ライバルのタカシがクラスの中心になってみんなに勉強を教えていても、今のクニヒコにはなにも見えていなかった。
「クニヒコ君。今日は元気がないみたいだけど、どうしたの?」
見かねたハルカが声をかけてきたのでクニヒコはようやく顔をあげた。
「すごいクマ。眠れてないの?」
「あぁ、うん……」
カオリから聞いた猫の話のせいでほとんど眠れなかった。
1度眠りについても、猫の夢を見て飛び起きてしまったのだ。
「なにか心配事とかあるの? 相談に乗るよ?」
ハルカにそう言われて一瞬猫の話をしてしまおうかと思った。
きっと誰かに話せば気分がスッキリするはずだ。
けれど喉元まで出かかった言葉は結局出てくることがなかった。
ハルカは怖いものが苦手だし、猫の亡霊なんて信じてもらえるかどうかわからない。
「ううん、いいんだ」
「でも」
「本当に大丈夫だから」
クニヒコはそう言って、また机に突っ伏してしまったのだった。